中国インターネットドメインネーム管理弁法


中華人民共和国信息産業部令
第30号

 『中国インターネットドメインネーム管理弁法』は2004年9月28日情報産業部第8次部務会議での審議を通過、ここに公布し、2004年12月20日より施行する。

 部長 王旭東
  二〇〇四年十一月五日

第一章 総則

 第一条 中国のインターネットの健全な発展を促進し、インターネットドメインネームシステムの安全かつ信頼できる運営を保障し、インターネットドメインネームシステムの管理とドメインネーム登録サービスを規範化するため、国の関連規定に基づき、国際的なインターネットドメインネーム管理基準を参考として、本弁法を制定する。

 第二条 中華人民共和国域内でドメインネーム登録サービスおよび関連業務に従事するものは、本弁法を遵守しなければならない。

 第三条 本弁法の用語の意味は次の通り。

(一)ドメインネーム:インターネット上でコンピューターを識別・位置付けするための階層構造の文字標識で、当該コンピューターのインターネットプロトコル(IP)アドレスに対応する。

 (二)中国語ドメインネーム:中国語の文字を含むドメインネーム。

 (三)ドメインネームルートサーバー:ドメインネーム体系における根幹ノード機能を持つサーバー。

 (四)ドメインネームルートサーバー運営機構:ドメインネームルートサーバーの運営・メンテナンス・管理を受け持つ機構。

(五)トップレベルドメイン:ドメインネーム体系中の根幹ノード下で最上級のドメインの名称。

 (六)ドメインネーム登録管理機構:一つまたは複数のトップレベルドメインネームの運営・メンテナンス・管理を受け持ち、これらのトップレベルドメインネームに属する各レベルドメインネームの登録サービスの管理を受け持つ管理機構。

(七)ドメインネーム登録サービス機構:ドメインネーム登録申請を受理し、ドメインネームの国内トップレベルドメインネームデータベースへの登録を直接完了させ、ドメインネームの国外トップレベルドメインネームデータベースへの登録を直接又は間接的に完了させる機構。

 第四条 信息産業部が中国インターネットドメインネームの管理業務を受け持つ。主な職責は次の通り。

 (一)インターネットドメインネーム管理の規則および政策の制定

 (二)国(または地域)別トップレベルドメインネームCNと中国語ドメインネーム体系の制定

(三)中華人民共和国内に設置され運営されているドメインネームルートサーバー(ミラーサイトサーバーも含む)のドメインネームルートサーバー運営機構の管理

 (四)中華人民共和国域内で設立されたドメイン登録管理機構とドメインネーム登録サービス機構の管理

 (五)ドメインネーム登録サービスの監督管理

 (六)ドメインネームに関する国際的な調整を受け持つ。

第五条 いかなる組織・個人も、中華人民共和国内でのインターネットドメインネームシステムの正常の運営を妨害する手段をとることは許されない。


第二章 ドメインネーム管理

 第六条 我が国のインターネットドメインネーム体系は信息産業部が公告により公布する。ドメインネーム発展の実情に基づき、信息産業部はインターネットドメインネーム体系に部分的な調整を行い、改めて公布できる。

 第七条 中国語ドメインネームは我が国のドメインネーム体系の重要な構成部分である。信息産業部は中国語ドメインネームシステムの技術研究と段階的な応用拡大を奨励し支援する。

第八条 中華人民共和国域内におけるドメインネームルートサーバーの設置、およびドメインネームルートサーバー運営機構の設立は、信息産業部の許可を得なければならない。

第九条 インターネットのドメインネームルートサーバーの設置、およびドメインネームルートサーバー運営機構の設立を申請するには、次の条件を備えていなければならない。

 (一) 十分な資金と専門の人材を擁する。

 (二) ドメインネームルートサーバーの安全かつ信頼できる運営を保障する環境条件と技術能力を備える。

 (三) 法律に基づき設立された企業法人または事業法人である。

 (四) インターネットの発展とドメインネームシステムの安定的な運営というニーズに適合する。

 (五) 国家のその他の関連規定に適合する。

 第十条 ドメインネームルートサーバーの設置又はドメインネームルートサーバー運営機構の設立を申請するには、信息産業部へ書面による下記の申請資料を提出しなければならない。

(一) 申請組織の基本情況

 (ニ)運営とメンテナンスを行う予定のドメインネームルートサーバーの情況

 (三)ネットワーク技術のプラン

 (四)ネットワークと情報セキュリティー技術の保障措置の証明。

 第十一条 中華人民共和国域内におけるドメインネーム登録管理機構とドメインネーム登録サービス機構を設立には信息産業部の許可を得なければならない。

 第十二条 ドメインネーム登録管理機構の申請を行うには以下の条件を備える必要がある。
(一) 中華人民共和国内にトップレベルドメインネームサーバーを設置し(ミラーサーバーは含まず)、かつ相応するトップレベルドメインネームが国際インターネットドメインネームシステムと我が国のインターネットドメインネームシステムに適合する

 (二) ドメインネーム登録関連活動に従事するのに適した十分な資金と専門の人材を有する

 (三) インターネットドメインネームなどの関連サービスで良好な業績と運用経験がある
(四) ユーザーに長期的なサービスを提供できる信用と能力がある。

 (五) 業務発展計画と関連の技術プランを有する

 (六) 健全なドメインネーム登録サービス監督メカニズムと、ネットワークと情報のセキュリティー保障措置を持つ

 (七) 国家のその他の関連規定に適合する。

 第十三条 ドメインネーム登録管理機構の申請には、信息産業部に下記の資料を提出しなければならない。

 (一) 資金と人員に関する説明資料

 (ニ)国内のトップレベルドメインネームサーバーに対して有効的な管理を行うことを証明する資料

 (三)申請者の信用を証明する資料

 (四)業務発展計画と関連の技術プラン

 (六) ドメインネーム登録サービス監督メカニズムと、ネットワークと情報のセキュリティー技術保障措置を持つ

 (七) 法定代表者が署名した、国家の関連法律、政策、我が国のドメインネーム体系の遵守の承諾書。

 第十四条 ドメインネーム登録サービス活動に従事するには、下記の条件を備えなければならない。

(一) 法律に基づき設立された企業法人または事業法人である

 (ニ)登録資本金は人民元100万元以下ではならず、中華人民共和国内にドメインネーム登録サービスシステムを設置し、ドメインネーム登録サービスに従事する専門の技術人員とサービス人員を持つもの

 (三)ユーザーに業期的なサービスを提供する信用と能力がある
 
  (四)業務発展計画と関連の技術プランがある

 (五)健全なネットワークと情報セキュリティー保障措置を持つ

(六)健全なドメインネーム登録サービスの脱退システムがある

 (七)国家のその他の関連規定に適合する。

 第十五条 ドメインネーム登録サービス機構の申請には、信息産業部に下記の書面資料を提出しなければならない。

 (一) 法人資格証明

 (二) 登録サービスを行う予定のドメインネーム項目および技術人員や顧客サービス人員の情況説明

 (三) 関連のドメインネーム登録管理機構又は国外のドメインネーム登録管理機構との間で締結した提携契約または契約

 (四) ユーザーサービス契約書ひな型

 (五) 業務発展計画および関連の技術プラン

 (六) ネットワークと情報セキュリティー技術保障措置の証明

 (七) 申請者の信用を証明する関連資料

 (八) 法定代表者が署名した、国家の関連法律、政策、我が国のドメインネーム体系の遵守の承諾書。

 第十六条 申請資料が揃っており、法定の形式に適合しているものは、信息産業部は申請者に申請受理通知書を送るものとする。申請資料が完全でないか法定の形式に適合していないものは、その場でか5日以内に書面で申請者に補うべき全ての内容を通知する。不受理のものは、申請者に不受理通知書を送り、また理由を説明する。


  第十七条 信息産業部は受理申請通知書を送った日から起算して20営業日以内に審査作業を完成し、許可又は不許可の決定を出さなければならない。20営業日以内に決定を出せないものは、信息産業部の責任者の許可を経て、10営業日延長することができ、また期限延長の理由を申請者に通知する。
許可したものには許可意見書を出す。不許可のものには申請者に書面で理由を説明する。


  第十八条 ドメインネーム登録管理機構は国家の関連法律や行政法規、規則を遵守し、ドメインネームシステムの安全かつ信頼できる運用を保証し、公平で合理的にドメインネーム登録サービス機構のために安全で便利なドメインネームサービスを提供しなければならない。
正当な理由なく、ドメインネーム登録管理機構は勝手にドメインネーム登録サービス機構のドメインネーム登録サービスを中断してはならない。

 第十九条 ドメインネーム登録管理機構は国家の関連法律や行政法規、規則を遵守し、公平で合理的にユーザーにドメインネーム登録サービスを提供しなければならない。

 第二十条 ドメインネーム登録サービス機構の名称、住所、法定代表者などの登録情報に変更が生じた場合、またはドメインネーム登録サービス機構とドメインネーム登録管理機構との提携関係に変更が生じあるいは終了した場合には、ドメインネーム登録サービス機構は変更または終了後30日以内に、信息産業部に報告登録を行わなければならない。

 第二十一条 ドメインネーム登録管理機構は必要なネットワークや通信応急設備を備え、適切で有効的なネットワーク通信保証の応急準備プランを制定し、ネットワークと情報安全の応急制度を整えなければならない。
国家の安全と緊急事件処置の必要から、ドメインネーム登録管理機構とドメインネーム登録サービス機構は信息産業部の統一の指揮と調整に従い、信息産業部の管理要求を遵守かつ執行しなければならない。

第二十二条 信息産業部はドメインネーム登録管理機構とドメインネーム登録サービス機構への監督検査を強化し、監督検査で発見された違法行為を是正しなければならない。


第三章 ドメインネーム登録

 第二十三条 ドメインネーム登録管理機構は本弁法に基づき対応するドメインネーム登録実施細則を制定し、信息産業部に報告登録後、施行しなければならない。

 第二十四条 ドメインネーム登録サービスは「先願先登録」の原則に従う。

 第二十五条 国家利益と社会公衆の利益を守るために、ドメインネーム登録管理機構は一部の保留文字については必要な保護を行い、信息産業部に報告登録後、施行することができる。

 前項の規定の他には、ドメインネーム登録管理機構と登録サービス機構はドメインネームの保留または保留に等しい行為を行ってはならない。ドメインネーム登録管理機構と登録サービス機構はドメインネーム登録サービスの提供中に、実際または潜在的ないかなる所有者も代理してはならない。

第二十六条 ドメインネーム登録管理機構とドメインネーム登録サービス機構はドメインネーム登録サービスの内容・期限、費用を公表し、ドメインネーム登録情報の公共検索サービスを提供し、ドメインネーム登録サービスの質を保証しなければならず、また信息産業部にドメインネーム登録情報を提供する義務がある。

ユーザーの同意を得ずに、ドメインネーム登録管理機構とドメインネーム登録サービス機構はドメインネーム登録情報を前項に規定された以外のその他の用途に用いてはならない、しかし国家の法律や行政法規に別途規定がある場合を除く。

 第二十七条 いかなる組織または個人が登録または使用するドメインネームにも、下記のような内容が含まれていてはならない。

 (一) 憲法に定めた基本原則に違反するもの。

 (ニ)国の安全を脅かす、国の秘密を漏洩する、国の政権を転覆する、国の統一を破壊するもの。

 (三)国の名誉と利益を損なうもの。

 (四)民族的な憎しみや差別を煽動し、民族の団結を破壊するもの。

 (五)国の宗教政策を破壊し、邪教や封建的迷信を宣揚するもの。

 (六)デマをとばし、社会秩序を撹乱し、社会の安定を破壊するもの。

 (七)わいせつ・エロ・賭博・暴力・殺人・テロ的内容を広め、犯罪を教唆するもの。

 (八)他者を侮辱・誹謗し、他者の合法的権益を侵害するもの。

 (九) 法律や行政法規が禁じるその他の内容。

 第二十八条 ドメインネーム登録申請者は真実・正確・完全なドメインネーム登録情報を提供し、ドメインネーム登録サービス機構とユーザー登録契約を結ばなければならない。

 ドメインネーム登録完了後、ドメインネーム登録申請者はその登録ドメインネームの所有者となる。

 第二十九条 ドメインネーム所有者は国家のインターネットの関連法律や行政法規・規則を遵守しなければならない。ドメインネームの所有または使用によって他者の合法的権益を侵害した場合には、ドメインネーム保有者がその責任を負う。

第三十条 ドメインネームを登録するには、ドメインネーム運営費用を期限どおりに納付しなければならない。ドメインネーム登録管理機構はドメインネーム費用の具体的な徴収方法を制定し、信息産業部の承認に報告登録しなければならない。

第三十一条 ドメインネーム登録情報に変更が生じた場合、ドメインネーム所有者は変更後30日以内にドメインネーム登録サービス機構に登録情報の変更を申請しなければならない。

第三十二条 ドメインネーム所有者はドメインネーム登録サービス機構を選択・変更できる。ドメインネーム所有者がドメインネーム登録サービス機構を変更する場合、もとのドメインネーム登録サービス機構はドメインネーム所有者の登録情報を移転する義務がある。

 正当な理由なしに、ドメインネーム登録サービス機構はドメインネーム所有者のドメインネーム登録サービス機構変更を妨げることはできない。

 第三十三条 ドメインネーム登録管理機構はユーザークレーム受付ホットラインを設置するかその他の必要な措置をとって、ユーザーがドメインネーム登録サービス機構に提出した意見を速やかに処理しなければならない。速やかに処理することが難しい場合、ユーザーに理由と処理期限を説明しなければならない。

 ドメインネーム登録管理機構にクレームを訴えたが処理されなかったか処理結果に不満の場合、又はドメインネーム登録管理機構のサービスに不満の場合、ユーザーやドメインネーム登録サービス機構は信息産業部に訴えることができる。

 第三十四条 登録済みドメインネームに下記のいずれかの事情が生じた場合、ドメインネーム登録サービス機構は抹消を行い、書面にてドメインネーム所有者に通知しなければならない。

 (一) ドメインネーム所有者またはその代理人がドメインネームの抹消を申請した場合

 (ニ)ドメインネーム所有者が提出したドメインネーム登録情報が虚偽・不正確・不完全であった場合

 (三)ドメインネーム所有者が規定に基づく相応の費用を納付しなかった場合

 (四)人民法院・仲裁機構・ドメインネーム紛争解決機構が下した判決により、抹消しなければならない場合

 (五)関連の法律や行政法規、本弁法の規定に違反する場合

第三十五条 ドメインネーム登録管理機構とドメインネーム登録サービス機構は国家の主管部門が行うウェブページの検査業務に協力する義務があり、必要なときには要求に従って関連のドメインネーム解析サービスを暫時停止するか停止するものとする。


第四章 ドメインネーム紛争

第三十六条 ドメインネーム登録管理機構は中立のドメインネーム紛争解決機構がドメインネーム紛争を解決するよう指定することができる。


第三十七条 いかなる人でも登録済みか使用しているドメインネームをドメインネーム紛争解決機構に訴えることができ、ドメインネーム紛争解決弁法で規定する条件を満たしていれば、ドメインネーム所有者はドメインネーム紛争解決手続きに参与しなければならない。

 第三十八条 ドメインネーム紛争解決機構が下す裁決は紛争ドメインネーム所有者情報の変更にのみかかわる。

 ドメインネーム紛争解決機構が下す判決と、人民法院または仲裁機構のすでに法的効力を生じている判決が一致しない場合は、ドメインネーム紛争解決機構の採決は人民法院または仲裁機構の法的効力を生じている判決に従う。

 第三十九条 ドメインネーム紛争が人民法院、仲裁機構、ドメインネーム紛争解決機構において処理されている期間中は、ドメインネーム所有者はその紛争ドメインネームを移譲することはできない。但しドメインネームの譲受者が人民法院の判決・仲裁機構の判決・ドメインネーム紛争解決機構の裁決の拘束を受ける旨、書面で同意した場合はこの限りではない。

第五章 罰則

 第四十条 本弁法の第八条、第十一条の規定に違反し、行政許可を経ずに無許可でドメインネームルートサーバーを設置又はドメインネームルートサーバー運営機構を設立し、ドメインネーム登録管理機構とドメインネーム登録サービス機構を無許可で設立した場合、信息産業部は『中華人民共和国行政許可法』第八十一条の規定に基づいてその業務展開又はサービス提供を制止する措置をとり、情況の軽重を見た上で、警告を与えあるいは3万元以下の罰金を課す。

 第四十一条 ドメインネーム登録サービス機構で許可された項目の範囲を超過してドメインネーム登録サービスを提供した場合、信息産業部が期限を定めて改善を命じる。期限が過ぎても改善されない場合、信息産業部は『中華人民共和国行政許可法』第八十一条の規定に基づいて、その範囲を超えたサービスの提供を制止する措置をとり、情況の軽重を見た上で、警告を与えあるいは3万元以下の罰金を課す。

 第四十二条 本弁法第五条・第十八条・第十九条・第二十条・第二十五条・第二十六条・第三十二条・第三十五条の規定に違反した場合、信息産業部が期限を定めて改善を命じ、情況の軽重を見た上で、警告を与えあるいは3万元以下の罰金を課す。

第四十三条 本弁法第二十七条の規定に違反した場合、犯罪となるものについては法に基づき刑事責任を追及する。犯罪とはならないものについては国の関連機関が関連法・行政法規の規定に基づき処罰を行う。

第六章 附則

 第四十四条 本弁法施行前にすでにインターネットドメインネーム登録サービスを行っているドメインネーム登録サービス機構は、本弁法施行の日から起算して60日以内に信息産業部で登録手続きを行わなければならない。

 第四十五条 本弁法は2004年12月20日より施行する。2002年8月1日に交付された『中国インターネットドメインネーム管理弁法』(信息産業部令第24号)は同時に廃止される。