「中華人民共和国知的財産権海関保護条例」実施弁法


中華人民共和国海関総署令(第114号)

 『中華人民共和国海関「中華人民共和国知的財産権海関保護条例」に関する実施弁法』は、2004年4月22日に署務会における審議を通過した。ここにこれを公布し、2004年7月1日より施行する。 「中華人民共和国海関 知的財産権保護実施弁法」(海関総署令第54号)は同時に廃止する。

 署長 牟新生
  2004年5月25日


「中華人民共和国知的財産権海関保護条例」実施弁法

第一章 総則

 第一条 本弁法は「中華人民共和国知的財産権海関保護条例」(以下、「条例」と略称)を効果的に実施すること目的とし、「中華人民共和国海関法」及びその他法律、行政法規に基き制定する。

 第二条 知的財産権の権利者が海関に知的財産権の保護措置を請求し、又は海関総署に知的財産権海関保護登録を申請する場合、領域内の知的財産権権利者は直接、又は領域内の代理人に委託して申請することができる。領域外の知的財産権権利者は、領域内に設立された事務機構または領域内の代理人に委託して申請することができる。

 知的財産権の権利者は、前項の規定に基づき領域内の代理人に委託し申請を行う場合、規定された書式の授権委託書を提出しなければならない。

 第三条 知的財産権の権利者及びその代理人(以下、「知的財産権の権利者」と総称する)は、権利侵害の嫌疑がある貨物が輸出入されようとしていることを知った場合、本弁法第三章の規定に基づき、海関に権利侵害嫌疑貨物の差押えを申請することができる。関係貨物が、海関総署で既に登録された知的財産権を侵害している疑いがある場合には、知的財産権の権利者は海関に通報するとともに、本弁法第四章の規定に基づき、海関に権利侵害嫌疑貨物の差押えを申請することができる。

第四条 輸出入貨物の荷受人及び荷送人又はその代理人(以下、「荷受人及び荷送人」と総称する)は、合理的範囲内で、その輸出入貨物に関する知的財産権の状況を調べなければならない。輸出入貨物に関する知的財産権の状況を報告する必要がある場合には、荷受人及び荷送人は海関に事実をありのままに報告し、且つその関連証明書類を提出しなければならない。

 第五条 知的財産権の権利者又は荷受人及び荷送人が海関に提出する関係書類、又は証拠は営業秘密に関わる場合、知的財産権の権利者又は荷受人及び荷送人は海関に書面により説明しなければならない。

 海関は知的財産権の保護を実施し、関係当事者の営業秘密を守らなければならない。但し、海関が法律上公開すべき情報は除く。

第二章 知的財産権の登録

 第六条 知的財産権の権利者が知的財産権海関保護登録を申請する場合には、海関総署に規定された書式の申請書を提出しなければならない。

 知的財産権の権利者は、登録する知的財産権の一件につき、申請書を一部提出しなければならない。知的財産権の権利者は国際登録商標の登録を申請する場合には、申請する商品の種類毎に、申請書を提出しなければならない。

 第七条 知的財産権の権利者は海関総署に登録申請書を提出する場合には、以下の書類を添付しなければならない:

 (一)知的財産権の権利者個人の身分証明書の写し、工商営業許可証の写し又はその他登録書類の写し。

 (ニ)国務院工商行政管理部門商標局が発行する「商標注冊証」の写し。申請者が認可を得た上で商標の登録事項を変更し、商標の登録を継続し、登録商標を譲渡し、又は国際登録商標の登録を申請した場合には、国務院工商行政管理部門商標局の発行する商標登録に関連する証明を提出しなければならない。

 著作権登記部門の発行する「著作権自願登記証明」の写しと、著作権登記部門が認めた作品写真。申請者が著作権を自願登記していない場合、申請者が著作権者である事を証明できる作品見本およびその他関連する著作権の証拠。

国務院専利行政部門が発行する「専利証書」の写し。専利の授権が公告日から1年を超えている場合、同時に登録申請日前6カ月以内に国務院専利行政部門が発行した「専利登記簿」の写しを添付。実用新案又は意匠を登録する場合には、国務院専利行政部門が発行した「実用新案のサーチレポート」の写し、又は国務院専利行政部門が発行した「意匠権公告」の写し。

 (三)知的財産権の権利者が他者による登録商標や作品の使用、又は専利の行使を許可し、許諾契約を締結した場合には、許諾契約の写し。許諾契約を締結していない場合は、関係する被許諾者、許諾範囲及び許諾期間などを説明した文書。

 (四)知的財産権の権利者が知的財産権を合法的に行使する物品及びその包装の写真。

 (五)すでに知られている権利侵害貨物の輸出入に関する証拠。知的財産権の権利者と他者との権利侵害案件が人民法院又は知的財産権主管部門によりすでに処理されている場合には、関係する法的文書の写しを提出しなければならない。

 (六)海関総署が必要と認めたその他の書類又は証拠。前項の規定に基づき知的財産権の権利者が海関総署に提出する書類及び証拠は、全て揃えられ、真実であり有効でなければならない。外国語で記載された関係書類及び証拠には、中国語訳を添付しなければならない。海関総署が必要と認めた場合、知的財産権の権利者に、関係書類又は証拠の公証、認証文書の提出を求めることができる。

 第八条 知的財産権の権利者は、海関総署に知的財産権海関保護登録の手続きを申請する場合には、登録費を納入しなければならない。知的財産権の権利者が海関総署に提出する登録申請書には、登録費送金証の写しを添付しなければならない。

 登録費の受領手続きについては、海関総署と国家関連部門が制定し公布する。

 第九条 知的財産権海関保護登録は海関総署が登録を認可した日より効力を生じ、有効期間は10年とする。知的財産権の有効期間が登録の効力発生日より10年に満たない場合、登録の有効期間は知的財産権の有効期間に準ずるものとする。

 「条例」の施行前に海関総署の認可を得た登録、又は審査継続中の登録については、従来の方式に従い有効期間を算出する。

第十条 知的財産権海関保護登録の満了前6カ月内に、知的財産権の権利者は海関総署に登録更新の申請書及び関係書類を提出することができる。海関総書は登録更新を認可した場合には、知的財産権の権利者に書面で通知しなければならない。更新しない場合には、知的財産権の権利者に書面で通知し、その理由を示さなければならない。

 更新登録の有効期間は、前登録の満了日より10年間とする。知的財産権の有効期間が前登録の満了日より10年に満たない場合、更新登録の有効期間は知的財産権の有効期間に準ずるものとする。

 第十一条 登録された知的財産権に下記の変更が生じた場合には、知的財産権の権利者は変更が生じた日より30労働日以内に、海関総署に知的財産権海関保護登録の変更申請及び関係書類を提出しなければならない。

 (一)知的財産権の権利者の名称

 (ニ)登録商標の使用商品

 (三)登録商標と作品の使用、又は権利行使の許諾状況

 (四)知的財産権の権利者の連絡先住所、連絡人、連絡電話等

 (五)「条例」第七条に規定するその他の状況

 第十二条 下記のいずれかの状況が生じた場合には、知的財産権の権利者はその日より30労働日以内に、海関総署に知的財産権海関保護登録の取消申請及び関係書類を提出しなければならない。
  (一)登録有効期間の満了前に、知的財産権が法律及び行政法規上の保護を失った場合

 (ニ)登録した知的財産権を譲渡した場合

 知的財産権の権利者は、登録有効期間内に登録を放棄する場合には、海関総署に登録取消を申請することができる。海関総署は、登録を取消す場合には、知的財産権の権利者に書面で通知しなければならない。登録は海関総署が取消した日より失効する。

 第十三条 海関総署は、「条例」第九条の規定に基づき知的財産権海関保護登録を取消す場合には、知的財産権の権利者に書面で通知しなければならない。

知的財産権の権利者が登録取消日より1年以内に、取消された知的財産権の登録を再申請した場合には、海関総署はこれを受理せずともよい。


第三章 申請による差押え

 第十四条 知的財産権の権利者は、権利侵害嫌疑貨物が輸出入されようとしていることを知り、且つ海関にその差押えを求める場合には、「条例」第十三条の規定に基づき、貨物の出入境地の海関に申請書を提出しなければならない。関係する知的財産権を海関総署に登録していない場合には、知的財産権の権利者は、本弁法第七条第一項(一)(ニ)に規定する書類及び証拠も提出しなければならない。

 知的財産権の権利者は、海関に権利侵害嫌疑貨物の差押えを申請する場合には、権利侵害の事実が明白に存在することを十分に立証する証拠を提出しなければならない。知的財産権の権利者が提出する証拠は、以下の事実を立証できなければならない。

 (一)海関に差押えを請求する貨物が間もなく輸出入される。

 (ニ)貨物に、許可なしにその商標専用権を侵害する商標標識や作品が使用され、又は専利が実施されている。

 第十五条 知的財産権の権利者は、海関による権利侵害嫌疑貨物の差押えを請求する場合には、海関が定める期限内に、貨物と等価の担保を海関に提供しなければならない。

 第十六条 知的財産権の権利者は、本弁法第十四条の規定に基づき申請を提出し、且つ第十五条に規定する担保を提供した場合には、海関が権利侵害嫌疑貨物を差し押さえる前に、海関に検査を請求することができる。
  海関の同意を得た後に、知的財産権の権利者は、海関が権利侵害嫌疑貨物を差し押さえる前に、その申請の変更又は撤回をすることができる。

 知的財産権の権利者が提出した申請が本弁法第十四条の規定に合致しない、又は第十五条の規定に基づく担保を提供していない場合には、海関はその申請を却下し、且つ知的財産権の権利者に書面で通知しなければならない。

第十七条 海関は、権利侵害嫌疑貨物を差押えた場合には、貨物の名称、数量、価値、荷受人及び荷送人の名称、輸出入申告日、海関差押え日などの状況について、知的財産権の権利者に書面で通知しなければならない。

 知的財産権の権利者は、「条例」第二十三条の規定に基づき、人民法院に権利侵害行為の差止め又は財産保全措置を採るよう申請することができる。海関は、権利侵害嫌疑貨物を差押えた日より20労働日内に、人民法院による関連裁定の執行協力の書面通知を受けた場合には、これに協力しなければならない。通知を受け取らない場合には、海関は貨物を通過させなければならない。

 第十八条 海関は、権利侵害嫌疑貨物を差押えた場合には、権利侵害嫌疑貨物差押えの書面による通知、及び差押え証書を荷受人及び荷送人に送付しなければならない。海関の同意を得た後であれば、荷受人及び荷送人はその貨物を調べることができる。

 荷受人及び荷送人は、その輸出入貨物が知的財産権を侵害しないと主張する場合には、差押えられた日より20労働日以内に、書面による説明及び必要な証拠を海関に提出しなければならない。荷受人及び荷送人は、海関に専利権侵害嫌疑貨物の通過を請求する場合には、書面による貨物通過申請及び貨物と等価の担保金を提出しなければならない。

 第十九条 荷受人及び荷送人が専利権侵害嫌疑貨物の通過を請求し、本弁法第十八条第二項の規定に合致する場合、海関は貨物を通過させ、且つ知的財産権の権利者に書面で通知しなければならない。

 知的財産権の権利者は、関係する専利権侵害案件について人民法院に提訴する場合には、前項規定の海関による書面通知日より30労働日以内に、人民法院による案件受理通知書の写しを海関に提出しなければならない。


第四章 職権による調査及び処理

 第二十条 海関は、輸出入貨物への監視を行い、海関総署に登録された知的財産権を侵害する疑いのある輸出入貨物を発見した場合には、直ちに知的財産権の権利者に書面で通知しなければならない。

 第二十一条 知的財産権の権利者は、本弁法第二十条に規定する海関による書面通知の送達日より3労働日以内に、下記の規定に基づく回答を行わなければならない。

 (一)その貨物が海関総署に登録した知的財産権を侵害すると考え、海関に差押えを請求する場合には、権利侵害嫌疑貨物差押えの書面による申請を提出するとともに、本弁法第二十二条に規定する担保を提供する。

 (ニ)その貨物が海関総署に登録した知的財産権を侵害しないと考え、又は海関に権利侵害嫌疑貨物の差押えを請求しない場合には、書面によりその理由を海関に説明する。

 海関の同意を得た後に、知的財産権の権利者はその貨物を調べることができる。

 第二十二条 知的財産権の権利者は、本弁法第二十一条第一項(一)の規定に基づき、海関に権利侵害嫌疑貨物の差押えを請求する場合には、以下の規定に従い海関に担保を提供しなければならない。

 (一)貨物価値が2万元未満の場合、貨物と等価の担保を提供する。

 (ニ)貨物価値が2万元から20万元の場合、貨物価値の50%に相当する担保を提供する。但し、担保金額は2万元未満であってはならない。

 (三)貨物価値が20万元を超える場合、10万元の担保を提供する。

 知的財産権の権利者は海関の同意を得た後に、総担保を提供することができる。総担保金額は20万元未満であってはならない。

 第二十三条 知的財産権の権利者が本弁法第二十一条第一項(一)の規定に基づき申請を提出し、且つ第二十二条の規定に基づく担保を提供した場合、海関は権利侵害嫌疑貨物を差し押さえ、且つ知的財産権の権利者に書面で通知しなければならない。申請を提出しない、又は担保を提供しない場合、海関は貨物を通過させなければならない。

 第二十四条 海関は権利侵害嫌疑貨物を差押えた場合、権利侵害嫌疑貨物差押えの書面による通知、及び差押え証明を荷受人及び荷送人に送付しなければならない。海関の同意を得た後に、荷受人及び荷送人はその貨物を調べることができる。

荷受人及び荷送人はその輸出入貨物が関係する知的財産権を侵害しないと主張する場合には、海関による権利侵害嫌疑貨物の調査期間内に、書面による説明及び必要な証拠を海関に提出しなければならない。海関に専利侵害嫌疑貨物の通過を請求する場合には、貨物が差押えられた日より50労働日以内に、書面による貨物の通過申請、及び貨物と等価の担保金を提出しなければならない。

荷受人及び荷送人が海関に専利侵害嫌疑貨物の通過を請求し、前項の規定に合致する場合には、本弁法第十九条の規定に基づき処理する。但し、海関が調査期間中に貨物が関係する専利を侵害すると認定した場合には、「条例」第二十七条の規定に基づき処理する。

 第二十五条 海関は権利侵害嫌疑貨物を差押えた後、法に基づき権利侵害嫌疑貨物及びその他関連情況について調査しなければならない。荷受人及び荷送人、知的財産権の権利者は海関の調査に協力し、関連情況及び証拠をありのままに提供しなければならない。海関は権利侵害嫌疑貨物の調査に際し、関係する知的財産権主管部門に諮問意見の提供を請求することができる。

 第二十六条 権利侵害嫌疑貨物を差押えた日より30労働日以内に、海関は下記の調査結果のいずれかを知的財産権の権利者に書面で通知しなければならない。
  (一) 関係する知的財産権の侵害の認定

 (ニ)荷受人及び荷送人は、貨物が関係する知的財産権を侵害しないことを立証する十分な証拠を有す 

 (三)関係する知的財産権の侵害の有無を判断できない

 第二十七条 海関が貨物に知的財産権侵害の有無を認定できない場合、知的財産権の権利者は「条例」第二十三条の規定に基づき、人民法院に権利侵害行為の停止又は財産保全措置を採るよう請求することができる。

 権利侵害嫌疑貨物を差押えた日より50労働日以内に人民法院による権利侵害行為の停止又は財産保全の執行協力通知を受けた場合、海関はこれに協力しなければならない。通知を受け取らない場合、海関は貨物を通過させなければならない。

 第二十八条 海関は知的財産権侵害貨物の没収を決定した場合、把握した下記の状況について、知的財産権の権利者に書面で通知しなければならない。

(一)知的財産権侵害貨物の名称及び数量

 (ニ)荷受人及び荷送人の名称

 (三)知的財産権侵害貨物の輸出入申告日、海関による差押え日、処罰決定の発効日

 (四)知的財産権侵害貨物の発送地及び到着地

 (五)海関が提供できる、知的財産権侵害貨物に関するその他の情況

 人民法院又は知的財産権主管部門が関係当事者間の権利侵害案件を処理し、輸出入貨物と関係する証拠の調査に海関の協力を必要とする場合、海関はこれに協力しなければならない。
 
  第二十九条 個人が国境を越えて物品を携帯又は郵送する場合、個人で使用する合理的数量を超え、且つ「条例」第二条に規定した知的財産権を侵害する疑いがある場合には、海関はこれを差押えなければならない。調査の結果、権利侵害が認められた場合には、海関はこれを没収する。

 海関が侵害貨物を調査する際に、知的財産権の権利者はそれに協力すべきである。

第五章 貨物の処理及びその費用

 第三十条 海関は没収された知的財産権侵害貨物を、下記の規定に基づき処理しなければならない。

 (一)没収された知的財産権侵害貨物が社会公益事業に直接使用できる、又は知的財産権の権利者に買取意思のある場合には、海関はこれを社会公益事業に供するため公益機構に交付し、又は知的財産権の権利者に有償譲渡する。

 (ニ)没収された知的財産権侵害貨物が(一)の規定に基づく処分ができず、且つ権利侵害の特徴を削除することができる場合には、権利侵害の特徴を削除したのち法により競売に付す。競売金は国庫に納入する。


(三)没収された知的財産権侵害貨物が(一)(ニ)の規定に基づく処分ができない場合には、これを廃棄しなければならない。

 海関が知的財産権侵害貨物を廃棄する際、知的財産権の権利者は必要な協力を提供しなければならない。海関に没収された知的財産権侵害貨物を公益機関が社会公益事業に使用する場合、及び海関による知的財産権侵害貨物の廃棄に知的財産権の権利者が協力する場合には、海関は必要な監督を行わなければならない。

 第三十一条 海関が人民法院による権利侵害行為の停止又は財産保全の裁定の執行に協力する場合、又は差押えられた貨物を通過させる場合、知的財産権の権利者は海関による貨物差押え期間中の倉庫貯蔵、保管及び処理等の費用を支払わなければならない。

 海関が知的財産権侵害貨物を没収した場合、知的財産権の権利者は海関による貨物差押え後の、実際の保管期間に基づき、倉庫貯蔵、保管及び処理等の費用を支払わなければならない。但し、海関が知的財産権侵害貨物没収の決定を荷受人及び荷送人に送付した日より3カ月以内に貨物の処分が完了できず、且つそれが荷受人及び荷送人による行政再審査の申請、行政訴訟の提起、又は貨物の処分におけるその他特殊な原因により生じたものでない場合には、知的財産権の権利者は3カ月目以降の関連費用を支払う必要はない。

 海関が、本弁法第三十条第一項及び(ニ)の規定に基づき、知的財産権侵害貨物を競売に付す場合、競売費用の支出は関連規定に基づき処理する。

 第三十二条 知的財産権の権利者が本弁法第三十一条の規定に基づく関連費用を支払わない場合、海関は知的財産権の権利者が提供した担保金から関連費用を控除し、又は担保人に担保義務の履行を要求することができる。

 海関は知的財産権侵害貨物を没収した場合、貨物の処分を完了し関連費用を精算した後に、知的財産権の権利者に担保を返却し、又はその担保責任を解除しなければならない。


海関は、人民法院による権利侵害行為の停止又は財産保全の裁定の執行に協力し、又は差押えられた貨物を通過させる場合、人民法院による裁定の執行に協力した、又は貨物を通過させた日より20労働日以内に、人民法院から知的財産権の権利者が提供する担保に関する執行協力通知を受け取らない場合には、知的財産権の権利者に担保を返却しなければならない。執行協力通知を受け取った場合には、海関はこれに協力しなければならない。


第三十三条 海関が本弁法第十九条第一項の規定に基づき、差押えられた専利侵害嫌疑貨物を通過させた後、知的財産権の権利者が本弁法第十九条第二項の規定に基づき、人民法院による案件受理通知書の写しを海関に提出した場合には、海関は人民法院による執行協力関連判決、又は裁定の通知に基づき、荷受人及び荷受人が提出した担保金を処理する。人民法院による案件受理通知書の写しが提出されない場合には、海関は荷受人及び荷受人が提出した担保金を返却しなければならない。

 

第六章 附則

 第三十四条 本弁法中にいう「担保」とは、担保金、銀行又はノンバンクによる保証書を指す。

 第三十五条 本弁法中にいう貨物の価値は、海関が貨物の取引価格を基に査定し算出する。取引価格が確定できない場合には、海関が法に基づき推定する。

 

第三十六条 知的財産権の権利者、荷受人及び荷送人が本弁法に基づき海関に提出する関連書類の写しは、原本と照合しなくてはならない。照合の結果相違がなかった場合、写しに「与原件核対無誤」(原本と照合、相違なし)の文面を加え、署名捺印しなければならない。

 第三十七条 本弁法は2004年7月1日より施行する。「中華人民共和国知的財産権海関保護実施弁法」(海関総署令第54号)は同時に廃止する。